自然とアートが見事に融合(読者投稿)

 10月28日から11月5日まで、21世紀の森と広場で開催された松戸アートピクニックを見に行ってきました。この日は松戸モリヒロフェスタも同時開催されていたので、会場はたくさんの来場者でにぎわっていました。
 初開催となる今回、総合監修を務めたのは松戸市在住の土屋公雄氏。9組の招待作家による11の芸術作品が広大な自然の中に点在。天候にも恵まれ、色づき始めた木々の中、自然とアートが見事に融合していました。
 まず目を引いたのが、北川貴好氏の『一つの線、一つの家、一つの自然』。公園の管理伐採を使った大きな作品で、木の枝や竹で作られた門やリビングや窓と公園の自然、そしてわたしたち人間とが一体となった風景を作り出していました。
 髙橋匡太氏の『ひかりの実』は、参加者が果実袋に描いた笑顔が樹木いっぱいにあふれていました。夜はLEDの光が灯り、笑顔がキレイなひかりの実となっていました。
 千駄堀池に、いつもは見かけない突起物。松井紫朗氏の『森のへそ』は、まるで公園にへそが出現したかのような、独特な存在感を放っていました。
 公園内の小さな植物や昆虫を拡大してパネル展示した、橋本典久氏の『life-sizeの森』は、人間サイズに拡大して対峙することで見えてくるものがある、シンプルかつ力強い作品でした。
 子どもに大人気だったのが、大成哲雄+聖徳大学大成ゼミの『グローカルピクニック』。
松戸市の航空写真のレジャーシートや巨大なブランコに、たくさんの笑顔が弾けていました。
 30のキャプション(説明文)とオブジェクト(作品)で構成された、小林耕平氏の『週末はバーベキュー』は、キャプションがまるで詩のよう。さまざまな鑑賞方法があって、いろいろな想像を掻き立てられた、面白い作品でした。
 森の中に作られた、田原唯之氏の『殺法と活法のパタフィジック』は、工事現場などで見られる仮囲い。外側の力強さと内側の静謐(せいひつ)さ、それぞれの空間を肌で感じることができました。
 その他にカレーキャラバンなど、魅力的な期間限定のワークショップもありました。楽しみにしていた、鈴木康広氏の『空気の人』は展示中止で見れず残念でしたが、身近でゆったり芸術の秋を満喫することできました。また開催されることを楽しみにしています。
(稔台・雷鳥)

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