松戸この1年を振り返る
記者が見た聞いた2023年
2023年は、千葉県誕生150周年、松戸市制施行80周年、武蔵野線・新松戸駅開業50周年など、様々な節目が重なる年だった。新型コロナウイルス感染症も「5類感染症」に移行し、賑わいを取り戻す年となった。【戸田 照朗】
今年は5月8日に新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」に移行し、4年ぶりに制限なしで開催されるイベントが多く、各地で賑わいを取り戻した1年だった。
3月には市内各地で「さくらまつり」が開催され、8月の「松戸花火大会イン2023」は市制施行80周年・千葉県誕生150周年を記念して、県内最大級の2万5000発に規模を拡大して開催された。10月の「松戸まつり」も4年ぶりに開催された。
ただ、花火大会は強風のため途中で中止。常盤平さくらまつりも雨の中での開催と、天候に恵まれなかった。
今年の夏は、各地で最高気温30度以上の真夏日、最高気温35度以上の猛暑日が連日観測され、東京では7月6日~9月7日の64日間真夏日が続き、2004年の40日を超えて過去最長を記録。猛暑日も22日と過去最多を更新し、「観測史上最も暑い夏」となった。
春と秋が短く、四季ではなく、夏と冬だけの二季になったようだ。温暖化対策に本腰を入れないと、将来が不安になる。
9月16日に市の無形民俗文化財「三匹獅子舞」が4年ぶりに和名ヶ谷の日枝神社で奉納。上本郷の風早・明治神社は10月8日、大橋の胡籙神社は10月28日に奉納された。
9月になってもまだ暑く、和名ヶ谷では、熱中症を警戒しながらの演舞だった。
専修大学松戸高校野球部が第95回記念選抜高等学校野球大会(春のセンバツ)と第105回全国高等学校野球選手権記念大会(夏の甲子園)に連続で出場した。同校のセンバツ出場は2年ぶり2度目。夏の大会を合わせると5度目の出場となる。
同校野球部には宮尾日向選手(3年・河原塚中出身)、広川煬大選手(3年・和名ヶ谷中出身)、染谷晃汰選手(3年・六中出身)、上迫田優介選手(3年・小金中出身)、小林大輝選手(3年・松戸一中出身)、清水友惺選手(2年・小金中出身)、梅澤翔大投手(2年・小金南中出身)らの松戸市出身選手が所属している。
春のセンバツでは、3月22日、常葉大菊川(静岡)と対戦。3-0で春の選抜大会としては初めて勝利を挙げた。27日には高知(高知)に6-4で勝利し、ベスト8へ進出。29日には広陵(広島)とベスト4をかけて戦ったが2-9で敗れた。
夏の甲子園では、8月12日に東海大甲府(山梨)と対戦。7-5で勝利した。ベスト8進出をかけて16日に対戦した土浦日大(茨城)には6-10で惜しくも敗れた。
全国に目を転じれば、今年は「ハラスメント」に関わる事案が多かった。
9月7日には、ジャニーズ事務所の創業者、ジャニー喜多川氏による性加害問題で、同事務所が性加害の事実を認め、謝罪。10月には社名を変更し、被害者への補償完了後に廃業すると発表した。
この問題では、以前から週刊文春などの報道があったのに、見過ごしてきた各メディアの姿勢も批判された。
11月14日には、宝塚歌劇団が、女性劇団員が9月に死亡した問題で、調査報告書を公表した。長時間労働については認めて謝罪したものの、上級生によるいじめやパワハラは確認できなかったとしている。
また、12月12日には陸上自衛隊郡山駐屯地に勤務していた五ノ井里奈さんへの強制わいせつ罪に問われた元自衛官3人に対し、福島地裁で、いずれも懲役2年執行猶予4年の有罪判決が出た。
実名で被害を訴えた五ノ井さんに海外メディアも高い関心を寄せている。
五ノ井さんが言うように、「ハラスメントは犯罪」だということが明確になった1年だったように思う。