緊急事態宣言継続
新型コロナ対策、市でも様々な対応
緊急事態宣言は14日に39県で解除。21日には関西の3府県で解除されたが、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県と北海道では緊急事態宣言が継続となった。松戸市内の新型コロナウイルス感染症関連の動きをまとめた(6・8面に関連記事)。【竹中 景太】
特別定額給付金、5月末申請書送付
新型コロナウイルス感染症緊急経済対策にかかる国の特別定額給付金(一律10万円)について、松戸市では収入の減少等により生活に困っている世帯のため、通常の申請手続きに先行して先月30日より受付を行ってきたが、今月7日に76件の申請者へ同給付金を振り込んだことを明らかにした。なお、松戸市では5月末頃に全世帯を対象に申請書を送付する準備を進めているという。
松戸市では、4月30日より市のホームページ等から申請書をダウンロードして申請する受付を開始し5月18日現在で2万1757件を受付。また、オンラインによる申請を5月1日より行い同18日現在6519件を受理した。そのうち、今月7日に振り込んだ76件を含む6651件(同18日現在)にはすでに給付金の振込を終えているという。
市ではこうした作業を、市民自治課定額給付金担当室を中心に他の部署からの応援も受けながら、先行で申請受付を開始した30日より30人体制で開始。土・日曜も返上して作業を行い、15日からは人員を増強して取り組んでいる。
特製弁当を無償で医療従事者を支援
新型コロナウイルス感染症の最前線に立つ医療従事者の手助けをしたいと、松戸駅西口の焼肉店「焼肉あがり」を経営する㈱大幸の福島圭一郎社長と同店の黒田義久店長が15日、感染症指定医療機関の松戸市立総合医療センターを訪れ、特製カルビ弁当を無償で提供した。弁当は同センターの全職員分に相当する約1300個を1日50個ずつ、6月末頃までにかけて提供するという。
同店は新型コロナの影響で短縮営業を行っている。テイクアウトにも力を入れて対応しているが売上は6~7割の減という。そうした中で「今一番大変な所はどこだろう。飲食も厳しい状況だが何かできないか」と福島社長と黒田店長が話し合い、弁当の無償提供を決めた。
特製弁当には、バラカルビ肉、サラダ、キムチなどが入っており、「感謝」の言葉を入れたパッケージはこのためにデザインした。
この日、特製弁当を手渡された烏谷博英病院長は「外食産業も非常に大変な中、病院に対してお心配りをしていただき大変ありがたい。市内で唯一の感染症指定病院ということで、コロナ対策の最前線に立っているスタッフは、身体的にも精神的にもストレスがかかった状態で頑張っているが、こういった差し入れで少しでも気分が晴れ、頑張れると思う」と感謝の言葉を述べていた。
緊急フードバンク実施
松戸市は、緊急事態宣言が発出された影響で、食事の確保が困難な家庭に対し支援を行っているフードバンクへの要請が増えていることから、各フードバンクの食料在庫を支援するため、市民を対象とした緊急フードバンクを実施する。フードバンクとは、家庭にある食料品を持ち寄り、食の確保を支援する地域の福祉活動団体などに寄付する活動のこと。
実施は5月30日と31日の2日間。時間は30日が午後2時から4時、31日は午前10時から12時まで。場所は松戸市総合福祉会館駐車場内で、3密を防止するためにドライブスルー方式で実施する。
提供を呼びかけている食品は、米・麺類、缶詰・瓶詰等の保存食品、インスタント・レトルト食品、菓子類、飲料(ジュース・お茶等)。賞味期限が2か月以上あり未開封のもの(米は平成30年産以降)。
問い合わせは、☎047・710・3200市総合政策部地域共生課まで。
窓口の状況を動画配信
松戸市は15日から、市民課で住所異動届出などの受付が完了し、証明書の受け取りで長時間待つ人が密集を避けた場所で待機してもらえるよう、証明書受取窓口の番号の呼び出し状況をユーチューブで動画配信している。
利用者は、市のホームページや番号札に印刷のQRコードより呼び出し状況を確認できるという。
配信時間は午前8時30分から午後5時までとなっている。
市が任期付職員を採用
採用の内定を取り消されたり、退職を余儀なくされるなど、新型コロナウイルス感染症における雇用情勢の急激な悪化を受けた人を対象に、松戸市では任期付職員(事務職)の採用試験を実施し、職員を採用した。
4月27日から5月15日まで募集し、応募者数は10代から50代までの10人(失業者8人、内定取消者2人)。書類と面接で随時試験を実施し、19日時点の合格者は5人。4人は今後面接試験実施予定で、1人は辞退した。3人については、22日から採用。その他の合格者については、合格者の都合に応じて調整するという。
小中26日から分散登校
松戸市立小中学校では5月26日から、感染症の拡大防止の観点を踏まえ、分散型の登校を行う。学年に応じて、段階的に登校回数や在校時間を増やしていくという。
29日までは、学校スタートの準備として学習指導や生活指導を行う。小学2~6年生と中学2・3年生は週1回、小学1年生と中学1年生は週2回の登校。6月1日から5日までは、全校で週1回、1回の在校時間が3時間程度、6月8日から12日までは、週2回、1回の在校時間が3時間程度、などとなっている。
入学式は、安全に実施できる環境が現状より整った後、学校ごとに実施。給食については、小中学校ともに6月15日から開始する予定。授業時間数を確保するため、夏季休業期間の短縮や土曜日の授業実施等を検討しているという。