聖火リレー市内ルート
聖火ランナーの思い
7月2日から4日までの3日間、県内で東京五輪の聖火リレーが行われる。松戸市では、最終日の7月4日の最後に松戸駅周辺で聖火リレーが行われ、松戸中央公園で聖火到着のセレモニーが行われる。市内を走るランナーは21人(組)で、市民から2人が選ばれた(走る区間などは未定。情報は昨年12月17日現在)。
フェンシング広めたい 南部小 田中拓進くん
公募で聖火ランナーに選ばれた田中拓進(たくしん)くん(12)は松戸市立南部小学校の6年生。2年生の5月から近くのフェンシングクラブに通い始め、4年生の時に出場した全国大会の3・4年生の部で優勝。5年生、6年生の時に出場した5・6年生の部では、ともに準優勝した。フランスのパリで行われた「ミニマラソンフルーレ」にも4年生、5年生の時に2年連続で出場し、5年生時には12歳以下の部で優勝した。また、5年生時には日本フェンシング協会より派遣代表選手として選ばれ、ドイツのケーニヒ杯に出場。13歳以下で準優勝、17歳以下で8位となった。プレーに感動した人たちからサインを求められることもあったという。
F1レーサーになるという夢を持って青春時代を過ごした父親の健二さん(44)は、拓進くんにも何か夢中になれるスポーツをやってほしいと思っていた。スター・ウォーズのライトセイバーのおもちゃを持ってチャンバラごっこをしている姿を見て、フェンシングを勧めたという。健二さんも拓進くんとともにフェンシングを始め、ベテラン選手の大会の40代の部で3位入賞したことも。昨年の春に自身のフェンシングクラブを立ち上げ、拓進くんのコーチとしてオリンピックを目指している
拓進くんは、「フェンシングは競技人口が少ないので、フェンシングを広めたいという思いで、聖火ランナーに応募しました」と話している。夢はオリンピックで3連覇すること。日本人で初めて銀メダルを獲得した日本フェンシング協会の太田雄貴会長や、ずっとトップを走り続けているイタリアのアレッシオ・フォコーニ選手が目標だという。
いろんな国が仲良く 五中 ハッサン・ナワールさん
千葉県から聖火ランナーとして選ばれたハッサン・ナワールさん(15)は、市立第五中学校の3年生。今年度の全日本中学校陸上競技選手権大会で女子100mで優勝。200mでは3連覇を達成した。ジュニアオリンピック陸上競技大会では200mで、23秒99の日本中学記録と大会記録で優勝した。
陸上を始めたきっかけは、小学校5年生の時に出場した運動公園の小学校体育大会。6位に入ったが、負けず嫌いの性格から、1位になりたいと思い、6年生から本格的に陸上を始めた。
ハッサンさんは松戸生まれの松戸育ち。東部小学校から市立五中に進学した。両親はガーナ人で、来日後にハッサンさんが生まれた。家では、まだ日本語が得意ではないお母さんを助けることも。
「走らせていただくことはとても光栄。(選ばれて)うれしかった。自分はほかの人とは(肌の)色が違う。生まれたのは日本で、日本で育って、日本の方たちと暮らしてきて、日本人の方々の優しさもあって、ここまで成長できたと思う。まだ黒人差別とかもあると思うが、そんなことは関係なしに、いろんな国が仲良くなっていけたらいいと思う」と話した。