一中逆転3位、関東へ
千葉県中学校男子駅伝
今月2日、県立柏の葉公園で行われた第70回千葉県中学校男子駅伝大会で松戸市立第一中学校が3位に入賞。目標だった関東大会への出場を決めた。松戸市代表の中学校では、12位に和名ヶ谷、13位に常盤平が入った。優勝は2年連続で我孫子。2位は大津ヶ丘(柏市)、4位は湖北台(我孫子市)。4位までの学校は12月1日に神奈川県で行われる第28回関東中学校駅伝競走大会に出場する。優勝した我孫子は12月15日に滋賀県で行われる第27回全国中学校駅伝大会に出場する。
コースは同公園内の陸上競技場を発着とする周回コース。1区が3・19キロ、2区から6区までが3・08キロの6区間。県内各地域からの代表47校が出場した。
松戸一中は、1区の大橋勇佑君(3年)が13位(9分47秒)で好スタート。2区の田川数馬君(同)は区間3位(9分24秒)の走りで、順位を5位まで上げた。3区の杉本琉玖君(同)は区間2位(9分33秒)の走りで1人抜いて4位に。4区の石橋楽人君(同)は区間21位(10分11秒)で順位を8位に下げたものの、5区の木村栄渡君(同)が区間賞(9分42秒)の走りで、順位は変わらないものの上位との差を詰め、アンカー6区の鹿住俊太君(同)は区間2位(9分14秒)の走りで5人を抜いて3位に入った。
レースは2区までは大津ヶ丘が1位。3区以降は我孫子が逆転して首位を守りきった。この2校が他チームを大きく引き離し優勝争いを展開。我孫子の優勝タイムは56分46秒。2位の大津ヶ丘は57分フラット。一中の総合タイムは57分51秒だった。4位の湖北台とは1秒差。5位久寺家とは3秒、6位の白山とは5秒差だった。一中アンカーの鹿住君が3校を抜いたのはゴール手前の競技場に入ってからだった。
5区で区間賞を獲得した木村君は「体調は特に悪くもなく、万全の状態で臨めました。目標タイムはクリアしたが、まだ余力があったので次の関東大会ではもっと飛ばしたい。この駅伝のメンバーでもう一回関東で戦うチャンスができたので上位を目指して頑張りたい。このチームはみんなの仲もよく、ふざけあう時もありますが、やる時にはみんなが真面目にやってくれる心から信じられるチームです。区間賞と言っても、全区間で見れば遅い方なので、他の区間になっても区間賞に臨めるように頑張りたいです」と話した。
6区アンカーの主将の鹿住君は「先生の設定タイムよりも20秒ちょっと速かった。競技場に入るところで前の3人に追いついて、そこで出ようと思いましたが、前の人たちも余力を残していたので、一気にペースが上がりました。でもここで抜かないと、多分後ろも着いてくるなと思ったので、頑張って競技場のバックストレートでペースを上げました。トラックシーズンは800メートルをやっているので、ラストの勝負は得意な方です。他のメンバーの走りがすごくて、アップ中に感動してしまい、それでもう一回身が引き締まって走れた。2年前のきょうは、自分たちの代で関東まで行けるのかと不安があった。このメンバーで、自分の代で関東大会に行けるのが、一番嬉しいです」と話した。
中野直幸監督は「1区の大橋は我孫子勢と10から15秒差でつないでくれ、自分の仕事をしてくれたと思う。2区の田川は大幅にベストを更新する抜群の走りでした。3区の杉本も安定感のある走りでレースを作ってくれた。4区の石橋はサッカー部の選手で(駅伝の)経験値が浅いので、前半、白山中についていったが、後半バテてしまった。それが今後の課題です。5区の木村は前を追うしかない状況の中で、前が見える位置で鹿住につないでくれたことが、鹿住の力を生んだと思います。6区の鹿住に関しては、もう奇跡の走りです。胸がいっぱいというのは、こういうことを言うんですね。本当にすごかった。その一言です。4位以内に入れれば、1年間やってきたことが正しかったと、子ども達と喜びを分かち合えると思っていたんですが、予想以上の力を出してくれました。子どもたちの秘めた力というのは、本当に底が知れないというふうに考えました。この仲間ともう1レースしたいという思いが、走りに宿った結果だと思います。関東では8位入賞を目指したい。千葉県の代表として恥じないレースをする、それだけです」と話した。
女子は小金南5位、六実7位
男子と同日行われた第34回千葉県中学校女子駅伝大会は、白山(我孫子市)が優勝。2位に久寺家(同)、3位に鎌ヶ谷二中、4位に大津ヶ丘が入った。松戸市代表として出場した小金南は5位、六実は7位、一中は16位、常盤平は24位だった。
1区3・19キロ、2区から4区までは2・09キロ、5区3・08キロの5区間、千葉県各地域の代表47校が出場して行われた。
小金南は1区の人見優来さん(2年)が9位(10分54秒)で順調に走り出し、2区の岩畑栞奈さん(1年)が区間7位(7分09秒)の走りで8位に順位を上げた。3区の上原優羽さん(2年)は区間16位(7分30秒)で10位に、4区の太田雪月さん(3年)は区間12位(7分27秒)で11位に順位を下げたが、5区アンカーの秋山真紀さん(2年)が区間2位(10分32秒)の走りで6人を抜いて5位まで引き上げた。関東大会出場枠の4位まではあと一歩、43分32秒の総合成績で4位の大津ヶ丘に8秒及ばなかった。
4区を走った主将の太田さんは「できれば3位以内に入ってメダルをとりたかった。みんなのことを気遣える、優しい人たちがそろったチームです。関東大会(4位以内)に行けなかったのは悔しいけど、みんな精一杯走っていたので、ベストなのかなと思います」と話した。
アンカーの秋山さんは、「関東には行けなかったけど、入賞(8位以内)できてよかった。5位はみんなが頑張った結果なので、よかったです。来年は今よりももっと明るく、楽しくて、強いチームにしたいです」と話した。
久冨哲也監督は「8位入賞を目標にしていたので、5位という結果で、生徒たちがよく走ってくれたと思う。松戸の1位は六実なので、最後の区間までに10秒以内で渡れば逆転できるんじゃないかと思っていました。1区エースの人見がうまく9位で出て、2区の岩畑がよくつないでくれ、流れができた。上位で食らいついてきたところがよかったと思います。1、2年生が4人残るので、関東については次の駅伝で彼女たちが頑張れればと思う」と話した。
六実は1区の橋本茉弥さん(2年)が18位(11分09秒)。2区の関谷礼愛さん(3年)は区間7位(7分09秒)の走りで12位に順位を上げた。3区の岡田怜奈さん(同)は区間4位(7分16秒)の走りで11位に、4区の原口陽奈さん(2年)は区間賞(7分10秒)の走りで5位にまで順位を上げた。5区のアンカー寺平優月さん(3年)は区間8位(10分50秒)の走りで7位でゴールした。
4区で区間賞を獲得した原口さんは、「たすきをもらった時は集団で、ぜったいに抜いてやると思って走り、トラックに入ってからももう一段上げて走れました。最初飛ばして、後半も粘れたのでよかった。目標は優勝して全国に行くことでしたが、県大会で入賞(8位以内)できたのは、みんなの自信になったと思います。次回は1区を走って区間賞をとりたい」と話した。
【戸田 照朗】