徳川昭武ゆかりの筝を公開
戸定邸でコンサート

徳川昭武ゆかりの筝を弾く寺井結子さん

 建物は国の重要文化財、庭園は国の名勝に指定されている戸定邸の表座敷棟で10日、「徳川昭武ゆかりの箏(そう)のコンサート」が行われ、このほど戸定歴史館に寄贈された徳川昭武の3女・直子がお嫁入りの際に整えた箏が公開、その美しい音色も披露された。
 戸定歴史館によると、直子は戸定邸で生まれ暮らし、昭武の趣味であった写真のモデルを度々つとめるなど、昭武に可愛がられていたという。寄贈された箏は約100年前のもので、保存状態が非常に良く「現役の楽器として生きている」ことから、受贈記念としてこの日のコンサートでお披露目された。

公開された徳川昭武ゆかりの筝

 コンサートでは、生田流箏曲宮城社師範で松戸市役所箏曲部講師もつとめる寺井結子さんと、第3回・第5回利根英法記念邦楽コンクール(古典・箏曲地唄)で優秀賞を受賞するなど活躍する福田恭子さんが4曲を演奏。その2曲目、みだれ(八橋検校作曲)を寺井さんが徳川昭武ゆかりの箏で独奏した。
 戸定歴史館では今後、展覧会などを通じ、寄贈された箏を公開していきたいとしている。 【竹中 景太】

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