今月のラジオポワロ(2018年12月9日)
大学院生、自治会館に住む
「八戸市長が岩瀬に視察に来るんだよー」と岩瀬自治会の鈴木前会長よりお聞きしたのは、先月のこのコーナーでご紹介した『聖徳祭』を楽しんでいる聖徳大学構内でのことでした。
そして迎えた11月27日、岩瀬自治会館には八戸市長を筆頭に八戸市内自治会関係の方々が十数名お越しになり、岩瀬自治会副会長の塚本さんによる自治会活動のプレゼンテーションが行われました。
そもそもなぜ、八戸から市長を筆頭に岩瀬自治会へ視察に来ることになったのか? それは、公益財団法人あしたの日本を創る協会による冊子『あしたのまち くらしづくり』で紹介された岩瀬自治会の記事を目にしての事でした。そしてこの仕掛人こそが岩瀬自治会館に管理人として住み込む千葉大学大学院生の寺田光成さん(通称チャーリー)。チャーリーが岩瀬自治会の活動について、あしたの日本を創る協会に寄稿したことで、岩瀬自治会が〝平成28年度あしたのまち・くらしづくり活動 振興奨励賞〟を受賞。同協会編の『あしたのまち くらしづくり2016年度版』で紹介されたのです。
岩瀬自治会館には、元々住み込みの管理人さんがいましたが、2年半前、その管理人さんが辞められたことで当時の会長、鈴木さんがチャーリーをリクルート、管理人として住み込むこととなりました。ところが自治会館の管理人はチャーリーだけではありません。チャーリーのパートナーで同じ千葉大学大学院生のマリア・エルミロヴァさんも一緒に会館の管理や自治会活動をお手伝いしていて、2人はいつも地域の子どもたちに囲まれています。
チャーリーは大学で「子どもの遊び環境からみたまちづくりに関する研究」を、そしてマリアは「持続可能な都市計画の研究、自然との再結びつき、伝統的な知識を世代から世代に伝える可能性の研究」をしていて、それをそのまま、自治会の活動に生かしています。
こんなに子どもたちが集う自治会館、そしていつも何か催しがある自治会館は見たことがないほど、老若男女で賑わっています。それは、いつか襲ってくる大災害時にも、地元自治会員が一致団結できるようにと、日頃から自治会館に集まる催しをしているという事でした。
この活動が岩瀬から松戸へ、そして千葉へ、全国へ、宇宙へと神田会長はおっしゃいます。キャッチフレーズ「明るく楽しいみんなの岩瀬」の活動には、地元千葉大学の大学院生が一翼を担っているのです。
(制作・寺田一彦)
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