まちの魅力を再発見
小金小児童が「わくわく探検隊」
市立小金小学校(奥藤真理校長)の児童が自分たちの住む小金町の歴史や文化、自然、仕事を学び体験する「わくわく探検隊」が15日に行われた。
主催は同小と小金引前倶楽部(こがねびきまえくらぶ)。協賛は、松戸北ロータリークラブ、小金の街をよくする会、小金商工連合会、同小PTA。運営協力は、千葉大学大学院の木下勇研究室と一般社団法人子ども安全まちづくりパートナーズ。
「わくわく探検隊」は、小金の資源を発見してまちの魅力を掘り起こすため20年前に始まったが、小金引前倶楽部はその運営団体として教員、地元有志、外部協力専門家で結成された。東漸寺の鈴木悦朗住職が会長を務めている。
今年のテーマは、「~唯一無二~ここにしかないぼくらのまち、わくわく探そう〝新〟小金!」。参加したのは同小学校の4年生から6年生までの約500人。6年生が夏休み中などに調べた小金町の20のポイントについて発表。小グループに分かれた4、5年生が各ポイント(1グループ4か所)をめぐり、6年生の説明を聞いた。
ポイント(場所)は、東漸寺、大正堂(和菓子)、美容室ロザ、北小金駅、玉屋(旧小金宿の旅籠)、パティストリー・マーサ(洋菓子)、東漸寺幼稚園、ポケットパーク、八坂神社、トラットリア朝日屋(イタリア料理)、野尻畳店、千葉大木下研究室(小金の防災)、妙典寺、小金バスランド(銭湯)、マツモトキヨシ資料館、千葉大野村研究室(昆虫の生態)、京屋(旧宿屋)、ソイダイナー(カフェ)、リオカメラ、みずほ銀行。
6年生は、クイズや寸劇などを交えながら各ポイントの魅力を4、5年生に紹介した。
千葉大木下勇研究室の学生8人は子どもたちと協力して、学校周辺の通学路にある防災上の危ない電柱や倒れそうな塀を調査。子どもたち自らが「電柱の地中化(無電柱化)」を調査項目として選んだという。発表では、路上にはみ出た危ない電柱や倒れそうな塀をモンスターに例え、まちの危険分布マップを作成し、手作りのジオラマ紙芝居を使って説明した。小金では以前から電柱の地中化に取り組んでいるが、2016年に「無電柱化推進法」が成立したことで、再び機運が高まっているという。
京屋(梅沢家住宅)は古い宿屋で本陣の部屋が足りないときは部屋を貸していた。明治天皇や渋沢栄一も来たことがあるという。敷地内には、「明治天皇小金御小休所」と刻まれた碑が建っている。子どもたちは京屋の歴史をクイズ形式などで説明した後、屋号の入った瓦(かわら)、屋敷神(稲荷神社)などを案内した。
玉屋(鈴木家住宅)は旧小金宿の旅籠で、その姿を現代に伝えている。2階があるが、参勤交代の際などに行列を見下ろすと非礼になるとの配慮から、街道からは平屋に見えるような作りになっている。2階に上る階段も隠すことができるように、引き戸のような天井板がついている。また、土間や屋根の忍びよけ(泥棒よけ)など、当時の風情を多く残している。子どもたちはその歴史や建物の特徴などを寸劇を交えて紹介。旅籠時代のものだろうか20年前に偶然発見されたという寛永通宝なども展示された。
【戸田 照朗】