チューニング 2018年7月22日
自由飲酒党-。最近では彼の政党のことをこう呼ぶそうだ。ラジオを聴いていたら、5日、気象庁が西日本の豪雨に厳重警戒を呼びかける中、「赤坂自民亭」と称して中堅・若手議員と安倍首相が宴会を行っていたことを皮肉った川柳が詠われていた▼宴会のことを野党議員に問われた安倍首相は、「万全の体制で対応に当たってきた」と繰り返して、質問にはまともに答えない。質問に正面から答えない姿勢は森友・加計問題の「ご飯論法」を思わせる。この問題でも逃げるのか、とあきれる▼昨年のちょうど同じ日には九州北部豪雨が発生し、福岡県と大分県に大きな被害が出た。今回の西日本豪雨は被害の中心が少し東側にずれた感じだ。想像力を少し働かせれば、事態が深刻化する可能性に気づけたはず▼宴会には上川法務大臣が「女将(おかみ)」として出席していたという。翌日には麻原元教祖らオウム事件の死刑囚7人の刑が執行された。裁判で確定していたこととはいえ、国家が人の命を奪うのだ。担当大臣として厳粛な思いはないのだろうか▼酷暑の中で救助と復旧作業が続く中、国会ではカジノ(賭博)を合法にしたり、参議院議員を6人増やす「重要法案」を数の論理で強引に成立させた。さて、だれにとって「重要」なのだろう。